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日本の企業がGoogleを羨むのは根本的に間違えている

所謂「日本の大企業」で中間管理職を務めているおじさんと話すと思うことがあります。それは、Google(のような会社)を羨ましがっていることです。「今若者に求められているのは従来になかったビジネスを作ったり、資源の開発を行うことだ」と言います。そのようなことができる優秀な若者が集まる企業の例としてGoogleがよく引用されるのです。

私はそのようなおじさんたちの意見には疑問を抱いています。私が抱く疑問の最も大きなところは、「本当にそのような優秀な人材を企業は必要としているのか」という問題です。おじさんたちの話を聞いていると、優秀な人材が欲しいわけでもなく、新しいビジネスをしたいわけでもなく、「世界的に有名で既得権益を持っている揺るがない企業の中間管理職としてブイブイ言いたい」だけであり、仕事そのものに対する情熱は無いように感じるからです。優秀な人材が集まる企業の例としてGoogleを取り上げるにも関わらず、Googleがどのような採用制度を行っているのか、どのような待遇を社員に行っているのか、どのようなビジネスに今まで挑戦してきたのか、おじさんたちはほとんど何も知らないのです。しかし「Googleのような企業が日本から出てこない」と嘆くのです。ブランド力や収益しか知らず仕事内容について知らないような企業を羨ましがるということは、結局のところ、ブランド力や収益にしか興味が無いということです。

そのような考え方を持った人たちの組織の中にGoogleの社員のような人たちがいて、本当にその会社にとって利益になるのでしょうか?

Googleは新しいサービスを非常に速いスピードで展開しています。

それには、会社側からの資金提供が必要となります。新しいビジネスを始めるにあたっては、それに相応しい規模の資金提供が必要です。そして、その資金提供にはリスクも伴います。必ずしも新しいビジネスが成功するとは限りません。優秀な社員が提案するような新しいサービスに資金提供できるような決断力を、果たしておじさんたちの会社が持っているのでしょうか?未開の土地に日本円を持ち込んでもそれはただの紙きれに等しいのと一緒で、優秀な社員も生かすことができる環境が整って初めて優秀な社員として輝くことができるのです。

要するに、おじさんたちの勤めるような日本の大企業に優秀な社員がいたところで、宝の持ち腐れという話ですね。

これは、100が0になるような話です。

しかし、このマッチングの悲劇は、100が-1000になるような可能性すら秘めているのです。

なぜならば、仮に優秀な社員が典型的な日本の大企業に就職してその能力を発揮してしまったら、困る人間出てくるからです。それは、今までその企業に勤めていた人です。改善案を示すということは、今までその会社の誰も思いつかなかったことを考えるということです。そしてそれは、切り口を変えて考えると、これまでその仕事に携わってきた社員の無能を証明されるということになります。

面白くないでしょう?そんな部下が現れたら。

会社というものは椅子取りゲームの側面を持ちます。優秀な若者は、おじさんたちの椅子を脅かす存在なのです。その事実に気付いた上で「優秀な若者が欲しい」と言っているのでしょうか?自分の立場がなくなることを想定した上で、それでも将来のために身を退く覚悟はできているのでしょうか?軽はずみな言動をする前に一度そのことをよく考えてみるべきだと思います。

 

おじさんたちは味の素の話も大好きです。

味の素に就職が決まった人の話が大好きなのです。

初年度から年収がいくらあるとか、どんな家庭に生まれたどんな容姿の人が就職しているとか、そんな話が大好きなのです。

そしてそのような話を聞いていて、私は思うことがあります。それは、おじさんたちにとっての真の桃源郷Googleではなく味の素だということです。

味の素には私個人からは恨みはありませんが、あえて酷い言い方をしてしまうと、「”たかが”調味料を生産しているメーカー」です。Googleのように今までになかったものを考える必要もありません。バリエーションを少し変えて調味料を作っていればいいのです。任天堂のように新しいゲームをクリエイトするために試行錯誤する苦しみもありません。しかし、日本の文化を鑑みたときに生活必需品なので、税金のように味の素には安定した収入が入ってきます。

味の素の社員は公務員のようなものです。現状維持だけ行っていても、これまでもこれからも困ることはありません。そのような企業は、テレビ局と一緒で、おじさんたち好みの若者を積極的に採用していき、その会社の権力者たちが好む人間を寄せ集めたキャバクラのような村を形成するのです。そしてそれは、社会のルールに何一つ反することない、許された特権なのです。

仕事の内容自体にはそこまで興味は無いけれども、ブランド力や給料に強い興味を持つおじさんたちにとっては、まさに理想の桃源郷なのではないでしょうか?

まあ、私が採用する側だったら、”歩く「隣の芝生は青い」”は村の調和を乱すのでお断りですが✋